全国カラオケ事業者協会


「カラオケ白書 2015」発刊

 協会では平成26年4月1日から平成27年3月31日までの1年間を対象に全国規模の市場アンケートを実施。その結果をまとめた「カラオケ白書2015」は、今回、20回目の発行となりました。2014年は、緩やかな景気の回復にともなって、市場規模も僅かながらプラスに転じています。これは、介護施設などのエルダー市場の拡大傾向などが背景にあり、全体の稼働台数も昨年の38.9万台から約2,000増の39.1万台に増加するなど、2年続けて市場が拡がってきていることを示しています。
 会員各位におかれましては、掲載データにそれぞれの視点から分析を加えていただき、顧客ニーズの把握や自社の経営改善にお役立て下さい。以下、「市場規模のまとめ」について抜粋します。

■メーカー市場規模の推計
 2014年度の業務用カラオケに関するメーカーの総売上は主要2社アンケートの結果、総売上681億円と推計された。その内訳は業務用カラオケハード(本体+周辺機器)が301億円、通信カラオケの情報サービス料が374億円、その他のサービスが6億円である。メーカー取扱い台数は通信カラオケのみで40,000台。出荷台数は昨年より6,000台減少した。


■オペレーター市場規模の推計
地域別の売上平均値にオペレーター総数を乗じた結果、2014年度のカラオケオペレーターにおける売上総数は約1,914億円となり、前年度の1,910億円から0.2%とわずかに増加した。カラオケ機器のユーザーへの導入形態は、賃貸借取引:販売の比率は7:3で、ここ3年は賃貸借の割合が徐々に増えている。

■ユーザー市場規模の推計
「酒場」  平成26年3月末時点におけるカラオケ導入対象となる酒場施設数は全国で16万1,713件。酒場施設におけるカラオケ稼動台数は、ほぼ1施設当たり1台で、約16万1,700台と考えられる。  酒場市場における1店当たりの月間売上推計値は約97万円で、カラオケの占める売上割合は9.2%。従って、酒場における業務用カラオケの市場規模は97万円×9.2%×12か月×16万1,700店で、約1,732億円。

「カラオケボックス」  カラオケボックス施設数は全国で9,551店、ルーム数では約13万3,700ルーム。カラオケ台数はルーム数と同じ13万3,700台と考えられる。カラオケボックス市場の1ルーム当たりの月間売上推計値は平均で24.8万円。従って、カラオケボックスの市場規模は24.8万円×12か月×133,700ルームで、約3,979億円。

「旅館・ホテル」  全国の旅館・ホテル数のうち、カラオケを導入している施設は5,713施設。アンケート結果によれば、1施設当たりのカラオケ台数は約3台であるから、旅館・ホテル市場におけるカラオケ台数は約1万7,100台と推測される。また、1施設当たりの月間平均貸出経費の推計値は約8万円で、ここから全国推計を行うと、8万円×12か月×5,713施設で、約55億円。

「食堂・結婚式場・観光バス・その他」  「観光バス」では全国21,500台のバスに導入、「結婚式場・宴会場」では全国で約4,200台、「その他(レストラン、ヘルスセンター、船舶、福祉施設等)」ではエルダー市場の増加も著しく約53,000台のカラオケが稼働していると考えられる。従ってその他市場のカラオケ台数合計は約7万8,700台。カラオケ1台当たりの月間経費の推計値4万円を乗じると、その市場規模は4万円×12か月×78,700台、約378億円となる。

よって2014年度業務用カラオケのユーザー市場規模は、酒場市場が1,732億円、カラオケボックス市場が3,979億円、その他市場が433億円で、合計6,144億円と推計でき、前年度(6,114億円)を僅かながら上回った。また、稼動台数計も39万1,000台と昨年から約2,000台増加する結果となった。

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