全国カラオケ事業者協会


2021年度定時代議員総会について

2020年度事業報告
概要 2020年2月11日、WHOがCOVID-19と命名した新型コロナウィルスは、我が国にも一挙に拡がり、4月7日に7都道府県へ緊急事態宣言が発令され、16日には全国へと拡大。宣言は5月14日の39県解除、そして25日全面解除(東京都は6月11日までアラート)になるまで続き、飲食店の時短や休業要請はカラオケ市場にも大きな打撃を与えた。その後も7月・8月の第二波と呼ばれる感染者数の増加、「感染爆発」とも呼ばれた12月を経て2021年1月8日に再び緊急事態宣言が発令されるなど、2020年度は感染症に全てが支配された一年となった。歌うことが大声を出す事に繋がり、感染症拡大において飛沫によるリスクが指摘されるカラオケは、新型ゆえに手探りで進む感染対策の中、リスク回避に常々取り沙汰され、大ダメージを被っている。 
 協会としては、緊急事態宣言解除後の再開に向けた業界としての感染拡大予防対応として業種別ガイドラインを策定し政府へ届け、その後カラオケ設置店舗と店舗利用者へ向けた歌唱の場におけるガイドラインの周知を図った。また、更なる感染症予防の取組みとして「ガイドラインチェックリスト」作成と内閣府がすすめる「ガイドライン実施宣言ステッカー」発行システムの稼働など、会員管理各店が適正に感染症予防を実践し得る仕組みを提供した。 
 他方、コロナ禍における市場の逼迫状況解消に向けた協力金や補助金等救済要請を政府へ陳情すると共に、歌唱の場でクラスターが発生した自治体からの要請に対象店への注意喚起などで協力。カラオケボックスの安全性を実証する実験を行い、その結果を行政やマスコミ、しいては利用者へ提供して誤解払拭に努めた。会員に対しては、コロナ禍の業界秩序形成を呼び掛けると共に資金繰り対策や給付金や協力金、助成金など政府情報の提供に努め、感染症対策商品の提供について要望に応えた。 
 主な事業としては、酒場市場活性化とカラオケ有料化促進、マスク着用歌唱啓発策として「歌ってラッキーキャンペーン」を実施、「スナックdeカラオケnavi」を導線としたスナック女子の醸成など、コロナ禍で出来る限りの利用活性化策を実施した。キャラクターへバーチャルタレントを起用した公募「『スナック女子』普及アイデア大募集!」やカラオケボックスの感染症への取組みや安全性を訴求する「『日本のカラオケを守りたい』推進プロジェクト」など、ネット上の特設サイトによるプロモーション展開や利用者意見の収集にも努めた。併せてJASRACとの間に交わした協定に基づく無許諾利用の解消と発生防止を推進、全国アンケートの実施並びにこれに基づく「カラオケ白書 2020」の発行や「カラオケエンジニア検定」、など継続事業を行った。
組織委員会
 「業界推進策2020」及び業界推進4項目の定着を促すと共に、業界規範の周知と市場の問題点収集を行った。また、顧客への不平等を是正する契約書条項内容に則した対応の浸透や業界の健全発展を阻害する要因の払拭に努めた。 
 会員間の情報交換と協会の活動情報開示を更に進め、ホームページ内の会員サイトで情報の共有化を図った。また、「カラオケ産業の維持・発展、並びに生涯学習としてのカラオケ施設利用促進を目的とするユーザー団体「カラオケ使用者連盟」の会員勧誘に協力した。 
 技能認定講座「カラオケエンジニア検定」には、初級講座七期生へ158名が受講(延べ合格者1,173名)、中級講座六期生へ123名が受講(延べ合格者569名)、そして上級講座五期生に71名が挑戦。カラオケエンジニア上級認定者が331名になった。
事業委員会
 酒場市場活性化とカラオケ有料化促進、マスク着用歌唱啓発策として「歌ってラッキーキャンペーン」を1月・2月を期間に実施。期間中は「スナックdeカラオケnavi」のTwitter連動企画を展開した。また、カラオケボックス市場へは12月・1月、Mr.シャチホコをプロジェクトアンバサダーに「『日本のカラオケを守りたい』推進プロジェクト」を企画し、感染症に対する安全性を訴求した。カラオケ文化の日公募「『スナック女子』普及アイデア大募集!」キャラクターにバーチャルタレント「かしこまり」、「デラとハドウ」、「WHITEHOLE」を起用して行い、優秀内容を「カラオケ文化の日」(10月17日)に発表すると共に代表50作を小冊子にまとめて配布。スナック女子が実際にお店を訪問して感想を伝える「スナック女子のオアシス広報委員会」を月刊カラオケファンへ連載するなど、スナック女子醸成に努めた。
渉外委員会
 著作権擁護の観点からJASRACとの間に締結した「カラオケ利用の適正化事業に関する協定」に則り、無許諾利用の解消を図る一方、「一体型契約申込書」の利用促進に努め、無許諾利用の発生防止に取り組んだ。また、緊急事態宣言が解除となった地域で昨年未開催だった「著作権講習会」を開き、著作権管理に十分な知識を有す「音楽著作物利用許諾契約申込書 取扱管理者」を育成した。 
 次に、消費者センターや法律相談所に寄せられる顧客からの疑問や質問に、「クレーム110番」で対応し、協議機関という立場で問題解決を図ると共に、コロナ禍で新たに発生する顧客の不信感払拭に努めた。また、業界の現状を調査する市場アンケートを全国規模で実施し、その結果を「カラオケ白書 2020」にまとめ発行した。

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